本日 (令和5年11月24日) 、文化庁の文化審議会において、西正寺本堂が国の「登録有形文化財(建造物)」に登録するよう答申が出されました。これによって、西正寺本堂は、国の登録有形文化財に登録される運びとなりました。
(https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/yukei_kenzobutsu/toroku_yukei_saikin.html)
西正寺本堂の文化的・歴史的価値をご評価いただいたものと、大変よろこんでおります。今日に至るまで、護持に心を砕いてくださった歴代の住職、門信徒の皆様ご苦労に、そして現在の門信徒・関係者のみなさまのご懇情にまずもって感謝申し上げたく存じます。本当にありがとうございます。
西正寺は、寛永十年(1633年)の開基と伝わり、現在の本堂は、享保六年(1721年)~享保七年(1722年)に現在のものが再建されました。現在の本堂は再建以来の300年余り大切に護持されてきました。
歴代の住職、門信徒のみなさまが現在に至るまで護持いただくにあたってどれほどの苦労を重ね、心を向けてくださったのかということを思わずにはいられません。
300年の歴史の中には、戦火の危機や、度重なる災害(風水害、震災)にさらされることもありました。私の記憶する中でも、1995年の阪神大震災、2018年の大阪北部地震、同年の台風21号では、少なくない損傷・被害が発生しております。
現在における大きな社会環境、地域環境、さらには価値観の変化の中にあって、今後の寺院の護持ということについては、大変大きな課題であり、住職として日々、思いを傾ける中にあります。
今回の登録有形文化財への登録を契機に、文化的・歴史的価値も含めて西正寺が担ってきた意味を、広く地域のみなさまとも共有し、護持の輪を広げていくことができればと念願しております。
また、今後も地域にある寺院として、いっそう地域の文化、福祉にも寄与していくことができるよう精進してまいりたく存じます。
末筆ではありますが、今回の有形登録文化財への申請にあたっては、多くのみなさまのご協力をいただき、お世話になりましたことに、お礼申し上げたく存じます。
文化庁、兵庫県教育委員会、尼崎市教育委員会、関係各位のみなさまには手続き・申請に関して大変お世話になりました。
尼崎市教育委員会事務局・尼崎市歴史博物館 桃谷和則様、高梨政大様はじめ関係の皆様には、当初よりご相談に応じていただき、諸般の手続きはじめ詳細にご指南・ご連絡をいただきました。
NPO法人阪神文化財建造物研究会(代表理事 藤井成計様、俵嘉久様)には、申請図面・書類の作成に大きなご協力をいただきました。
西正寺総代会・役員の皆様には、今回の申請についても深くご理解いただき、賛同・協力を賜りました。日頃より、厚くお支えいただき、ご理解・ご尽力をいただいております。
関係各位に本当に、大変お世話になりました。誠にありがとうございました。
令和5年11月24日
西正寺住職 中平了悟
(法名:釋 了悟)
現在は、広く門信徒に限らず、西正寺を護持するご協力を仰ぐため、下記のファンドレイジングツール「コングンラント」のサービスを活用する等も行っております。合わせてご一覧いただき、もしご賛同・ご協力いただけるようでありましたら誠に幸甚なことと存じます。
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西正寺ページ
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